種苗協会について 種苗協会のご紹介です。
平成22年「種苗界」年頭挨拶
社団法人 日本種苗協会
会 長 瀧井 傳一
あけましておめでとうございます。会員の皆様にはお健やかに佳き新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年は、世界的な不況や新型インフルエンザの流行といった社会不安が続いた一年でした。日本経済も、株価の低迷やデフレへの再突入、さらには年末にかけての円高の進行など、混迷の様相を深めています。
その一方で、様々な所で変化の兆しが見え始めたことも事実です。日米両国での政権交代はその最たる例であり、我々農業の分野においても、昨年の農地制度改正に加えて、今後の農政も新政権による何らかの方針転換が予想されます。また、国産農産物の重要性に対する消費者の期待も高まりを見せ、若者の間でも俄かに農業が注目を集めています。決して、安易に楽観視できる状況にはありませんが、国内農業においても変革へ向けた変化の兆しを感じます。
こうした情勢の下、種苗業界の将来を見据え、協会として次の3つのことが必要であると考えています。
1つ目は、業界の次代を担う人材の育成です。昨年から活動をスタートした「食育推進プロジェクト」においては、初年度にも関わらず全国約150校で実施され、児童10,000名以上という多数の参加がありました。各支部の皆様には、日常のご商売にお忙しいなかご協力を賜り、心より御礼申し上げます。小学校での授業の開催にあたっては、会員会社の後継者や若手社員などが担当される場合も多く、業界の取り組みに若い世代が参加する契機となったことを大変嬉しく思っています。今後の協会活動においては、様々な形で若手が参加できる機会を設け、将来の種苗業界を担う人材の育成に力を注ぐことが不可欠であると考えております。
2つ目は、広く社会一般へ向けた種苗業界のPRです。これは以前に実施した会員アンケートの回答結果においても、協会に望む役割として最上位に挙がっておりました。現在、広報委員会が中心となり、協会のロゴマークとキャッチコピーの制作とホームページのリニューアルを進めております。ロゴマークとキャッチコピーについては、会員各社のカタログなどの出版物への記載をお願いするとともに、今後推し進めたいメディアへの広告等にも有効に活用して参ります。さらに、全国規模で展開している「食育推進プロジェクト」の取り組みについても、その活動の趣旨と実績を対外的にPRすることで、種苗業界の認知度向上に結び付けて参ります。
最後3つ目は、会員メリットの創出です。これまでも、農薬取締法の改正に伴う種子処理剤の適用拡大や、断続的に発生しているBFB(果実汚班細菌病)対策をはじめ、最近では、GMブロッコリーの自生が問題視されたGMナタネの交雑問題への対応など、各支部の会員の皆様にとっては見えにくい部分かもしれませんが、業界における課題解決に尽力して参りました。今後は、皆様の日頃のご商売においても、会員店であることにメリットを感じていただけるような事業の推進に努めたいと考えております。その手始めとして、会員店に会員番号を策定することで非会員店との区別化を図り、2つ目に述べた種苗業界のPRを通じて会員店としてのメリットを創出することに取り組んで参ります。
ご承知の通り、国内の市場が縮小傾向にあり、限られたパイの中での競争が続くなかで、全会員が手を携えてという時代ではないという考え方もあります。しかしながら、業界の先行きが不透明な状況である今だからこそ、業界全体を挙げて今後の市場を拡大するような取り組みが求められているのではないでしょうか。そして、我々の次の世代が迎える時代を見据えて、業界唯一の全国組織である日種協が果たせる役割があると私は信じております。どうか、これまで以上に、協会事業に対する深いご理解とご支援を頂戴し、積極的なご参加をお願い申し上げます。
最後に、会員各位の更なるご繁栄をお祈り申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。
