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協会からのお知らせ

農薬取締法改正に伴う種子処理剤について

03.03.10.

(社)日本種苗協会 会員各位


平成15年3月10日
(社)日本種苗協会


 1. 農薬取締法改正の背景と内容
 この度、農薬取締法が改正され、平成15年3月10日付けで施行されましたが、その背景と内容は以下の通りです。
一. 平成14年7月末以降、一部の農薬業者が、登録の無い農薬を輸入、販売していた事態が発覚し、これまで、44都道府県で約270の業者が約4000戸の農家に10種類の無登録農薬を販売したことが判明しました。
二. このような事態を踏まえ、農薬取締法の強化が強く求められたため、以下を内容とする法改正が行われました。
(1)無登録農薬の製造、輸入を禁止することとし、個人輸入を含めて、水際の監視の徹底を図る。
(2)一部農家が無登録農薬と知りながら、これを使用していた事態を踏まえ、これを法的に禁止する。
(3)作物への農薬残留等の問題が発生することを防止する為、所管大臣は、農薬の使用者が遵守すべき規準を定める。
(4)違法な販売・使用等が行われないよう罰則を強化する事とし、登録の無い農薬を使用していた場合および登録はあるが適用のない農薬を使用した場合、旧法では違法ではなかったが、改正法では3年 以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が科せられる事になった。
 また、製造と販売については、旧法では1年以下の懲役、5万以下の罰金であったものが、改正法では個人が3年以下の懲役、または100万円以下の罰金、法人については1億円以下の罰金が科せられることになった。


 2. 農薬取締法改正に伴う日種協の基本姿勢
こうした状況の中で、日種協としても、会員に対するアンケート調査、Q&Aの作成、「農薬登録問題の経緯と今後の対応(平成15年1月29日付)」の作成を行ってきたところですが、この度の改正法の施行に伴い、7薬剤の登録農薬の適用拡大が認められました。このため、今後は以下の基本姿勢で対応したいと考えますので、会員各位のご協力をお願いします。 なお、農薬登録に関する用語と概念について、日種協としては(注)のとおり整理しております。
(1)日種協会員は改正農薬取締法、種苗法等のすべての法律を遵守し、種子処理剤としては、既存の登録農薬及び今回適用拡大された登録農薬(別表参照)のみ使用し、種苗法に基づき、指定種苗については、種子消毒に用いた薬剤名を表示します。
(2)改正法施行日(平成15年3月10日)以前に、登録農薬の適用外使用として処理された種子については、代替種子の不足による作付不能や生産物の逼迫等による混乱を考慮すると、回収や新種子との交換は困難と考えます。なお、これらの種子処理は、旧農薬取締法では、違法とはされておらず、改正法でも規制の対象外ですので、販売や使用に問題はありません。
(3)改正農薬取締法では種苗会社の立場は農薬の使用者であり、農薬を使用した時点で使用者としての責任が生じ、処罰の対象となります。しなしながら、農薬処理済種子を種苗会社から購入・販売する種苗店や、それを使用した農家は、本法による農薬の使用者とは認められないとされ、責任は生じません。
(4)本法は日本の国内法であり、他国で処理されて輸入される種子については効力は及びません。しかし、種苗法では指定種苗について使用薬剤の表示義務がありますので、処理済種子は、その薬剤名を表示する必要があります。このため、今後、海外から輸入する種子については、国内法に適合した種子処理剤を用いるよう、海外の生産会社等の協力を得るよう努力する必要があります。


(注)使用場面から見た農薬の分類
1. 無登録農薬
(1)もともと効果が無い、または毒性の関係で農薬登録のないもの
(2)過去に登録されていたが、経済的理由等で再登録しなかった為、登録が失効したもの
(3)過去に登録されていたが、経済的理由等で再登録しなかった為、登録が失効したもので、その後人体、環境への悪影響が指摘されたもの
(4)人体、環境への悪影響が指摘され登録が失効したもの
2. 登録農薬
(1)対象作物と、使用法の双方に適用があるもの(これのみが合法)
(2)類似の作物に登録がある、もしくは当該作物の種子処理以外の使用法に登録のあるもの(登録農薬の適用外使用)


以上


種子消毒剤の適用拡大
農薬名
 チウラム・チオファネートメチル水和剤
適用作物 ウリ科作物・花卉類
対象病害 フザリウム・リゾクトニアによる病害(つる割病等)


農薬名 チウラム水和剤
適用作物 野菜類・豆類・飼料作物
対象病害 フザリウム・リゾクトニアによる病害 (立枯病等)


農薬名 キャブタン水和剤
適用作物 野菜類・豆類・飼料作物・花卉類
対象病害 ピシウム・リゾクトニアによる病害(苗立枯病等)


農薬名 メタラキシル水和剤
適用作物 野菜類・豆類・飼料作物・花卉類
対象病害 ピシウムによる病害(苗立枯病等)


農薬名 メプロニル水和剤
適用作物 野菜類・豆類・飼料作物・花卉類
対象病害 リゾクトニアによる病害(苗立枯病等)


農薬名 フルトラニル水和剤
適用作物 野菜類・豆類・飼料作物・花卉類
対象病害 リゾクトニアによる病害(苗立枯病等)


1. この案には薬効・薬害試験を必要とする組合せが含まれている。
2. この案は薬害防止のため、事前の薬害テストと種子処理機により種子粉衣をすることが必要条件となっている。
3. この案が実施に移されても、現行の登録は残るので、本案による種子処理機による種子粉衣以外の処理については、従来の作物・病害の組合せに対する処理方法で行うことになる。

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