お知らせ・トピックス

22.07.20
協会からのお知らせ

生物多様性条約デジタル配列情報(DSI)に関する業界説明会(8月2日、9日)について

農林水産省から、下記案内文のとおり、生物多様性条約でのデジタル配列情報(DSI)に関する業界説明会を開催するとのことで、参加者の取りまとめ依頼がございました。
参加を希望される方は、
①所属
②役職
③氏名
④メールアドレス
⑤参加希望日(両日可の場合は、参加状況を考慮しどちらかに振り分けられるとのこと)
を明記の上、seed@jasta.or.jp宛にメールで今週中(7月22日(金)まで)にお申し込み下さい。

(説明会案内文)
現在、環境の保全等に関する国際条約である生物多様性条約で、遺伝資源のデジタル配列情報(DSI*の利用から得られる利益の配分に係る議論が行われております。(*主にゲノム情報を指す)
下記に議論動向をお伝えしますが、今後、従来は関係を認識してこなかった業界等も対象に支払い等を求める制度等の検討が進む可能性もあり、621日~26日にかけてケニア・ナイロビで開催されました生物多様性条約ポスト2020枠組公開作業部会第4回再開会合(OEWG4)の状況報告や、生物多様性条約締約国会議(COP15(第2部))も本年125日~17日にカナダ・モントリオールで開催されることが決定したことからそれを踏まえた現状の議論動向につきまして、ご説明の機会を設けさせていただきたく、以下の日時で説明会を開催したいと思いますので、ご参加いただけますようお願い致します。
【説明会日時】
82日(火)10:00~1時間目途)
89日(火)10:00~1時間目途)
※オンライン開催、両日ともに同様の内容を説明。


DSIに関する議論状況(概要)】
*現行国際制度(名古屋議定書等に基づくもの)では、育種・品種改良、その他で関係する者が海外で植物等の有用な遺伝資源を探し、その資源の保有国に同意を得たり、資源の所有者に支払い等(いわゆる利益配分)を行って、遺伝資源を外国との契約で直接入手し持ち込む形が基本です。
*他方、ゲノム解読等の技術が進み、遺伝資源の保有国に行かなくても、有用な遺伝資源の情報をインターネット上のデータベースで取得できることから、こうしたゲノム情報(「DSI:デジタル配列情報」と呼称されています)の利用に対価を支払う制度を求める議論が国際的に進んでいます。
*現状の国際議論では、上記議論において、新たな条約を作るという案から、単に育種や品種開発のみでなく、遺伝資源を利用する事業者等から商業的利益の一定割合に課金し基金に支払うような案まで、様々な案が出てきています。
*つまり、今後の制度の対象が、育種・品種改良など海外の遺伝資源を利用していた人から、DSIや遺伝資源の利用者に幅広く支払い等を含める形で議論が進んでいく可能性が懸念されます。
*また、議論が収斂しておらず、ゲノム情報や遺伝資源をどのような形態で利用すると支払いに係るかなど、具体的な方向性が見えない状況ながら、本年125日~17日に開催されることが決定した条約会合(COP15、カナダ・モントリオール開催)で急速な議論の進展がはかられる可能性も考えられます。